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財団法人潤和リハビリテーション財団「潤和会記念病院」
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高気圧酸素室
高気圧酸素治療装置の使用目的
高気圧酸素治療室では、突発性難聴、脳塞栓、腸閉塞、減圧症などの血行障害や圧力障害などに起因する様々な病気の酸素治療を行います。通常は、普通に酸素吸入をしても体の中に取り込まれる酸素の量には限界があります。
高気圧酸素治療装置を利用することで、患者様は通常気圧の2倍の2気圧まで加圧した高気圧状態で酸素を吸入することができ、より多くの酸素を体に取り入れることが可能となります。結果として、通常の酸素吸入では得られない治療効果を期待することができます。
バロテックハニュウダ製P-2000S
使用装置と利用方法 ページトップへ

治療装置には「第1種治療装置(一人用の治療装置)」、「第2種治療装置(多人数用の大型装置)」2つの型がありますが、当院では、全国に50数台しかない、「第2種治療装置(多人数用の大型装置)」を使用し「空気加圧式」を採用しております。
装置内は空気に圧力をかけ、患者様はマスクを通し酸素を吸入します。装置内の酸素濃度は23%以上にならないように調節してあるので、火災などの危険はありません。ただし、点火源となる物品(マッチ、ライター、カイロ類)を持ち込んではいけません。
この治療法は疾患により保険が適用されます。1回の治療時間は90前後。5〜7日(1日1回)ほど連日で行われるのが一般的です。

装置内部の様子
治療の原理 ページトップへ
空気呼吸時、肺胞に入った空気中の酸素は肺胞を取巻く毛細血管中の赤血球のヘモグロビンに結合します(結合型酸素)。また、一部は血漿中に溶解します(溶解型酸素)。そして、この2つの型の酸素が血流によって、体内の各組織に送られるのです。しかし、結合型酸素は赤血球中のヘモグロビンに酸素が100%入ってしまうと、それ以上は増量しません(大気圧下、空気呼吸時の動脈血の酸素飽和度は97〜98%です)。
これに対し、溶解型酸素は気圧が上昇するにつれて、一定の法則に従って少しづつ増量してゆきます。大気圧下、空気呼吸時の動脈血酸素分圧が100mmHgであるのに対して、2気圧下、純酸素吸入時では1000mmHg以上へと大きく増やすことができます。この増量させた溶解型酸素によって、体内の低酸素症を改善しようとするのが高気圧酸素治療です。
高気圧酸素治療の実際 ページトップへ
当院で行っている高気圧酸素治療の標準的パターン図のとおりです。人が生活している地表は1.0ATA(絶対気圧)です。装置の中も治療開始前は同じく1.0ATAですが、治療開始直後から、装置内圧を10分かけて2.0ATAにします。2.0ATAの状態で60分間治療し、その後10分かけて装置内圧を1.0ATAに戻します。以上で1回の治療は終了となります。全体の所要時間は約90分です。

治療開始時間は9:00AM、10:30AM、1:30PM、3:00PMの1日4回となっています。
(ただし、土曜日は午前中の2回のみ)
80分治療テーブル
どんな病気に効くの? ページトップへ
現在のところ、保険で治療をうけられる病気は次のとおりです。(診療報酬早見表より)
救急的なもの 非救急的なもの
 急性一酸化炭素中毒その他のガス中毒(間歇型を含む)  放射線又は抗癌剤治療と併用される悪性腫瘍
 ガス壊疽  難治性潰瘍を伴う末梢循環障害
 空気塞栓又は減圧症  皮膚移植
 急性末梢血管障害
 a 重症の熱傷又は凍傷
 b 広汎挫傷又は中等度以上の血管断裂を伴う
   末梢血管障害
 脳血管障害、重症頭部外傷又は開頭術後の運動麻痺
 急性心筋梗塞その他の急性冠不全  一酸化炭素中毒後遺症
 脳塞栓、重症頭部外傷若しくは開頭術後の意識障害
 又は脳浮腫
 脊髄神経疾患
 重症の低酸素性脳機能障害  骨髄炎又は放射線壊死
 腸閉塞  
 網膜動脈閉塞症  
 突発性難聴  
 重症の急性脊髄障害  
その他、現在保険給付の適応ではありませんが、研究的・経験的に有効であると判断される肝臓病、潰瘍性大腸炎、クローン病、ベーチェット病など、各種の慢性あるいは難治性疾患の治療も行っています。
更なる臨床応用 ページトップへ
現在当院では、急性・慢性の脳血管障害、突発性難聴、腸閉塞や抗癌剤の併用される悪性腫瘍の高気圧酸素治療が多用されています。さらに高気圧酸素治療は、その臨床利用の有用性が注目され、糖尿病や高血圧の管理、副腎皮質ホルモンの刺激による老化の防止や若返りの研究など新しい適応開発の試みが進められています。
また、宇宙船外活動の場合の減圧症の研究も新しい問題として取り上げられています。当院でも、今後益々基礎的研究とその臨床応用を重ねていきます。
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